- 耐震+断熱
- 中古物件購入+リノベーション
- 関東信越
減築レジリエンスハウス
2024年度
選考委員賞受賞
- 構造在来木造
- エリア関東信越
- 既存築年 1960年
- 改修竣工年月2024年
- 敷地面積235.30㎡
- 延床面積124.68㎡
- 金額 3,600万円
断熱
- 等級
- 5
- 省エネ地域区分
- 4地域
- UA値
- 改修前 3.07w/㎡・K
- 改修後 0.44w/㎡・K
- (改修前の6.98倍に向上)
- ZEH水準 ネット・ゼロ・エネルギー
耐震
- 上部構造評点
- 改修前 0.34
- 改修後 1.37
After リノベーション後
Before リノベーション前
Process リノベーション施工中
Point 技術的なポイント
利便性の高い駅近の一等地という立地に魅力を感じて、中古住宅を購⼊されたお施主様。 ただ、築64年の古い建物であるため断熱・耐震に対して不安を感じていました。建物の骨組みだけを残し、壁・床・天井・開⼝部
ー リフォームの経緯
新築の予算確保が難しい中、理想の立地で中古戸建のリノベーションという選択肢に出会ったM様。物件は井戸水が使用できる特徴があり、改修プランで検討した片流れ屋根は太陽光発電の設置に最適でした。この二つの要素を活かし、建物の断熱・耐震性能を向上させながら、太陽光発電システムと蓄電池、ペチカストーブを導入することで、災害時にも強い自立型の住まいへと生まれ変わりました。インテリアでは既存の梁を活かすなど、古いものと新しいものの調和を図りました。また、ロフト空間はあえて未完成とし、今後のDIYの楽しみとして残しています。
当初の制約や選択肢から生まれたアイデアが、高い持続性と対応力、柔軟性を併せ持つ住まいを実現。日常の豊かな暮らしだけでなく、有事の際にも適応力を発揮できるサステナブルな住環境が実現しました。
ー プランの特長と工夫
耐久性と耐震性の向上を目指し、2階部分の減築と1階の耐震補強を実施。地震に強い建物へと生まれ変わりました。断熱性能も大幅に改善し、信州の厳しい気候下でも快適な住環境を実現。暖房には電気やガス等のエネルギー資源を使用しないペチカストーブを採用。高い蓄熱性能で空間を効率的に暖め、さらに調理スペースとしても活用できます。また太陽光発電設備導入し、生活消費エネルギーよりも創出エネルギーが上回るZEH住宅を実現。
これらの改善により、災害時やライフライン停止時にも最小限のストレスで対応可能な住まいが完成。
高い持続性、対応力、自立性を備え、同時に日常の快適性も兼ね備えた「レジリエンスハウス」として、生まれ変わりました。
ー 性能向上数値
耐震対策=上部構造評点を0.34→1.37へ向上
断熱対策=UA値3.07→0.44、C値1.05を達成
ZEH達成=エネルギー削減率127%
ー 蓄電池
停電時にも約15時間は蓄えておいた電気が使用可能