プラットフォーム「性能向上リノベの会」とは
断熱✕耐震
これからを暮らす家の新しいスタンダードをつくる。
住宅ストックの流通市場やリノベーションは、“エモーション”だけでは、これ以上進展しないことに私たちは気がつきました。
これからは、地球環境の変化に適応した安心で快適な住まいを、リノベーションで実現する時代に。
快適に、健康に。そして理想のライフスタイルを実現する前提条件として、
まず室内の環境性能をしっかり整える必要があります。一見地味ですが、本当に大事なことなのです。
そのために、性能向上リノベの会では、外気変化の影響を最小化する断熱性能と、
建物の骨格となる構造補強による耐震性能を向上する手段やノウハウを共有し、技術的な支援から、
プロモーションまで。中古戸建て住宅の性能向上リノベーション事業の拡大を支援します。
4つの役割
- 1技術サポート
- 特有の業務フローに沿い、実務に特化した独自のマニュアルやツールを提供。ボトルネックになりやすい入り口フェーズからノウハウを共有します。
- 2提携サービスによる
業務サポート - 省エネ計算や、補助金申請などの煩雑な業務や住宅ローンまで。性能向上リノベ特有の悩みに応える専門会社による独自のサポートメニューを会員価格にて各種用意。
- 3営業サポート
- 性能向上リノベの認知拡大と、浸透促進を図る取り込みや活動を通して、個社ではできない企業ブランディングの向上を図るだけでなく、営業ツールの提供など幅広い役割を担います。
- 4ネットワーク
- 先進的な実績がある会員との交流はもとより、性能向上リノベに関する最新情報や必要情報を適切にアップデートし、様々なコトや企業をつなぐ役割を担います。
性能向上リノベーション事業の拡大を支援
省エネ、既存ストックの流通市場を促進、カーボンニュートラル社会の実現を目指す
性能向上リノベの全業務フローにおいてサポートメニューを提案
業務フローに沿って必要なノウハウ・ナレッジを提供。
ボトルネックになりやすい入り口のフェーズから、引渡し後までの業務をサポートします。
- 事前相談
- 顧客のニーズや資金計画、建物状況を鑑みて、性能向上グレードや工事内容の想定など顧客の事前判断に重要なポイント。
- 調査提案
- 現場調査から簡易診断、性能向上内容を決め概算コスト算出。かし保険や補助金を見込んだ建物状況調査など実現に向けて重要なポイント。
- 物件契約
- 事前調査や顧客の住宅ローンなど資金調達状況を踏まえ、概算見積、資金計画を確定するなど物件及び設計契約に至るまでの重要なポイント。
- 設計実務
- リノベーションや性能向上ならではの設計・施工計画の実務ポイントや耐震診断、省エネ計算など。補助金申請はタイミングが重要。
- 工事管理
- 解体時の調査から施工時の技術ノウハウ、検査チェックリストなど重要なポイントを実践マニュアルやツールにて提供。
- 引渡し
- 長期修繕計画やアフターサービス規準など引渡し後における顧客とのコミュニケーションツールを提供。
社会的な背景
省エネ・ストック活用によるカーボンニュートラル社会の実現に向けて
住宅ストックは500万戸の余剰
- 全国のストック住宅戸数
- 6,500万戸
- 総世帯数
- 6,000万世帯
- 出典
- 総務省「令和5年 住宅・土地統計調査」、「2024年 住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」
必要な住宅数はすでに充足。
持ち家※1新築住宅着工数
現在ピーク時※2から65%減
2040年にはさらに31%減少する予測
- 出典
- 国土交通省「令和5年 住宅着工統計調査」、
野村総合研究所「2024/6/13 ニュースリリース内容 「新設住宅着工戸数の実績と予測(利用関係別)」より」
- ※1
- 持家は建築主が自分で居住する目的で建築するもの
- ※2
- ピーク時とは1990年以降のピーク時とする。
新築市場はますます鈍化傾向に。
全国の持ち家で居住されている住宅ストック構成比
戸建て住宅は、マンション戸数の4.7倍
- 戸建て住宅
- 2,701万戸
- マンション
- 571万戸
- 出典
- 総務省「2018年住宅・土地統計調査」
カーボンニュートラル社会の実現には、住宅ストックの省エネ化が必須。
実質平均寿命※は65年
平均32年で壊されている現状
昨今、日本の戸建て住宅は、平均32年で解体されています。その時には建物の価値がほぼ評価されないため、未だに建物付きの中古戸建ての取引がされず、多くは建物を壊した上で更地の土地として売買されています。また、建物が残っていても、その価値を評価せず解体を前提とした「古家付き土地」として売買されているのが現状です。
一方で、木造の実質平均寿命※は、65年という研究結果があります。耐震性や断熱性など中古戸建ての弱い部分を補強すれば耐用年数を延長し、住まいの寿命を伸ばすことが可能です。
- 実質平均寿命とは、建物の完工後、残存率(取り壊されていない建物の比率)が50%となるまでの年数
(参考:早稲田大学小松幸夫2011年調査「建物の平均寿命実態調査」)
戸建て住宅ストックの価値向上を図る事業領域のみが市場成長の可能性
2030年ZEH※ストック数、このままでは目標の半分しか達成できない
- 2030年国の政策目標達成に必要なZEHストック数目安
- 313万戸
- ZEH着工戸数予測
- 159万戸
- 図1
- ZEHストック数の実績と予測結果(着工戸数の累計)
- 出典
- 野村総合研究所2021.6.「2040年度の住宅市場を予測」のデータをもとにYKKAPが作成
- ZEHの定義:ZEHとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称であり、躯体強化、省エネ、創エネにより、「年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」のことです。
ZEH以外の手段でもカーボンニュートラル社会の実現を目指す必要あり
断熱性能
13%しか現行基準を満たしていない
5年間でわずか5%しか増えていない現状
- 図2
- 住宅ストック約5,000万戸の断熱性能(R1年度)
- 出典
- 国土交通省「社会資本整備審議会 第45回(2021年)資料」
耐震性能
90%以上が現行の耐震基準を満たしていない
倒壊の可能性あり・可能性が高い
構造関係の審査が省略される「四号特例」建築があることと、
2000年以前は検査済証未取得の戸建て約70%が耐震強度が不明確と考えられる。
- 図3
- 木造住宅の耐震診断結果(2006.~2021年の間に耐震診断を行った27,929棟)
- 出典
- 木耐協2021.3.「木耐協調査データ」のデータをもとにYKKAPが作成
- 参考
- 京都大学増渕昌利2012年「建築基準法に基づく完了検査実施率の向上に関する研究」
ビジネスチャンスとなる戸建て住宅ストックが多い
ヒートショック死亡者数は、交通事故の7倍
- ヒートショック関連の死者数※
- 推測1万9,000人
- 交通事故死者数
- 2,678人
多湿・結露によるカビの発生により、肺炎や喘息などの深刻な循環器疾患などの要因にもなります。
また、建物の劣化も加速させてしまいます。
- 出典
- 警視庁「道路の交通に関する統計(R6年度時点)」
- ヒートショックに関連して入浴中に急死したと推定される死者数
戸建て住宅ストックの価値向上を図る事業領域のみが市場成長の可能性
国による住宅ストック政策が加速
省エネは、住宅だけでなく建築業界で当たり前の基準に
新築住宅は、2050年カーボンニュートラル社会の実現に向けたZEH義務化が、2025年より段階的に始まります。
- 2017年~国が住宅ストック事業者を後押しする補助事業(補助金)公募が始動
- 良質住宅ストック形成のための市場環境整備促進事業など住宅ストック維持・向上促進事業が策定され、毎年度補助事業の公募及び選定がされています。
- 2021年3月~2050年カーボンニュートラル実現に向けた具体的な目標と施策が策定
- 新たな住生活基本計画(令和3〜12年度)「住宅ストック・産業」の視点において、2050年カーボンニュートラル社会の実現に向けた住宅循環システムの構築と良質な住宅ストックの形成などの目標と施策の方向性が示されました。
- ・長期優良住宅やZEH ストックの拡充、LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅の普及を推進
- ・住宅の省エネ基準の義務付けや、省エネ性能表示に関する規制など更なる規制の強化など
- 2021年4月~新築住宅における省エネ性能に関する説明義務化が始動
- 改正建築物省エネ法が施行され、建築士は300㎡未満の住宅を新築する施主に対し、設計契約時に省エネ性能の説明をすることが義務づけられました。
- 2025年~新築住宅における省エネ基準への適合義務化が段階的に始動
- 新築住宅と300㎡未満の新築小規模建築物を対象に、建築物省エネ法に基づく省エネ基準への適合を25年度に義務化するスケジュール案を、国は2021年7月に公表しました。
住宅・建築物分野の二酸化炭素(CO2)排出量は国内全体の34%を占めています。
国は30年度に温暖化ガス排出量を13年度比で46%削減する目標を掲げており、対策を強化していく方針です。
住宅領域によるカーボンニュートラルへの対応がいよいよ本格化
2030年に向けて世界が合意した持続可能な開発目標「SDGs」
性能向上リノベの会は、気候変動に具体的な対策として、中古戸建ての断熱改修による省エネと耐震改修によるストック活用を促進。既存住宅流通市場の活性化を通じて、すべての人に健康を。また、目標とする限りあるエネルギーをクリーンに、住み続けられるまちづくりを、つくる責任とつかう責任を考え、参画する企業とパートナーシップで取り組み、持続可能な社会の実現に貢献します。
社会課題の解決を共に取り組むのがあたりまえの時代に
中古戸建ての性能向上の領域は、新築以上の「可能性(Potential)=価値(Value)」がある。
性能向上リノベーション事業の可能性
- 可能性1
新築市場が小さくなる中で、他事業者との差別化やビジネス領域を拡大
- 可能性2
性能向上が、エンドユーザーに選ばれる“あたりまえ“の条件になる時代到来
- 可能性3
住宅ストック活用によるカーボンニュートラル社会の実現に向けた性能向上リノベ事業は、企業ブランドの価値向上に
- 可能性4
国による補助金・減税・優遇などを活用し、ビジネスチャンスのきっかけを掴みやすい環境
エンドユーザーのメリット
- merit1
健康・快適の確保と多様なライフスタイルの実現
- merit2
安全の確保とサステイナブルハウジングの実現
- サスティナブルハウジングとは資源循環型社会での居住のあり方を示す概念
- merit3
省エネ化した家に暮らすことが社会貢献
- merit4
税制優遇と補助金による住宅購入サポートの享受
- merit5
新築に捉われない、立地や広さなど選択肢の広がり
性能向上リノベの会が目指すプラットフォームの姿
地域を支えるプレイヤーの未来を支えるプラットフォームへ
住領域において性能向上を志す、日本最大のネットワークへ
性能向上リノベーションがあたりまえとなる市場を創造をします。