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蚕小屋から未来へ 時代を語り継ぐ木の香る家

2024年度 性能向上リノベデザインアワード 特別賞受賞
After
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Before
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Process
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  • 構造木造在来工法2階建て
  • エリア九州
  • 既存築年 1920年
  • 改修竣工年月2024年
  • 敷地面積631.29㎡
  • 延床面積111.40㎡
  • 金額 2,200万円~2,700万円

断熱

等級
6
省エネ地域区分
6地域
UA値
改修後 0.31w/㎡・K

耐震

上部構造評点
改修前 0.13
改修後 1.19

数年前に母と自分達家族の6人で新たな暮らしを始め、母も孫達と過ごす快適な生活に満足していましたが、子供たちが成長しそれぞれの時間を過ごすことがなくなったことで、元来社交的な母が友人達と気兼ねなく自分の時間を楽しんだりできる環境があれば、さらに充実した日々を送れるのではないかと考えるようになりました。
我が家には敷地内の一角に大正時代に建てられ、築100年以上たつ納屋がありました。かつては蚕小屋として使用され、お手伝いさんの住居にもなった我が家の歴史を物語る貴重な場所です。一方で養蚕のため建てられており造りは粗く夏場の通気性を重視され、また長い年月を経て継ぎはぎだらけになって傷みが激しい状態でした。そのような状態でしたが我が家の歴史の生き証人として、そして環境のために何とかリノベできないものかと考えました。我が家の母屋は築150年以上たった古民家でしたが、3年前にリノベーションををお願いして見事蘇り快適に安心して住めるようになりました。それよりも状態の悪いその納屋をリノベーションしてそのような住まいにできるのだろうか、そしてリノベーションしたらどうなるだろうか。期待と希望を込めお願いしました。
【性能・施工内容】
スケルトンリノベーション
屋根和瓦葺き替え
外装:漆喰+杉板→杉板張り
床下断熱・外壁断熱・天井断熱
【施主様のご要望】
支給のアンティーク照明の使用
将来を見越した回遊性・バリアフリー化
薪ストーブの導入
【プラン決定のポイントと工夫】
間取りは施主様ご要望を主体に採用、プロ側から視点での修正
新旧建材の取り回し、古材を活かしつつ耐震性の向上
アンティーク照明と既存建具との調和
【施主様ご感想】
古民家をリノベーションし高断熱・高気密化の高性能化を行うことは難しく様々なリスクがあるか思います。こうした事業を行って頂いている事は私達施主にとって大変僥倖です。

After リノベーション後

屋根の架け替えとともに外壁は無塗装の杉板張りに変更。無塗装は経年変化を楽しみたいとのお施主様のご希望です。
広縁と和室を一体化し、南面には日射取得型の複層ガラスAPW330を採用。軒と合わせて、夏は暑い日差しの流入を抑え、冬は積極的に日差しの熱を利用します。
北面は既存の窓面積を小さくするとともに日射遮蔽型のトリプルガラスAPW430を採用。光を確保しながらも熱の流出流入を徹底的に遮断します。
北面に位置するトイレにも日射遮蔽型のトリプルガラスAPW430を採用。寝室と脱衣室の両方からアクセスできる作りにすることで回遊性・バリアフリー性を高めました。
寝室⇔洗面室⇔脱衣室⇔浴室を直線的に一気通貫の形で設計しました。直線的な配置によりバリアフリー性を高めるとともに、水回りの床材には福祉施設などでも採用されている植物由来原材料を使用した「マーモリウム」を採用しました。この床材は消臭性、抗菌性、抗ウイルス性そして難滑性に優れ、病気や怪我の予防に配慮するとともに、清掃性も高くなっています。
寝室とリビングの間に既存の建具を再利用。リノベーション後ながら落ち着きある空間に仕上がっています、

Before リノベーション前

【外観】 かつては蚕小屋であった納屋。漆喰のほか杉板、トタンが使われ時代を経て継ぎはぎ改修されてきた形跡がうかがえました。
【トイレ】 以前の改修で追加されたトイレは屋内にあるものの外部と面しており、無断熱で風にさらされ使うのもためらうほどの寒さでした。
【基礎】 伝統的な木造軸組み工法の独立基礎に継ぎ足し改修の跡、また一部蟻害の跡もみられました。断熱性はもとより耐震性に大きく不安が残る状態でした。
【洋室】 北面にはアルミサッシシングルガラスの大きな開口部があり明るい物の大きく熱損失が生まれている状態。
【トイレ・収納】 トイレ横の収納は既存の開口部に重ねる形で設置されており、北面の壁はさらに古い壁をそのまま利用する形でした。そのため開口部の窓と収納奥の壁には大きな隙間があり外気が流入していました。
【和室&広縁】 南面の広縁兼廊下と和室。両者の間には段差があり、和室も床座式の生活のため後期高齢者に入ったお母様の将来の生活に不安がありました。

Process リノベーション施工中

天井には高性能グラスウール10㎏厚100mmを2重に施工。
外壁には高性能グラスウール16㎏厚105mmで施工。
既存石場建ての石廻りにベース作成することで安定性・耐震性を高めました。
屋根は垂木から再構築し構造そのものを見直すことで軽量化、耐震性の向上が図られました。
基礎を補強する段階で主要構造を残しその他の部分は柱を入れ替えるとともに数を増やし補強。

Plan 間取り

Before リノベーション前

After リノベーション後

Company 企業紹介

エコワークス 株式会社

エコワークス(Eco Works)は直訳すると環境活動という意味です。 自然素材で五感に心地よい住まいをつくる、これが私たちのコンセプトです。 自社で木材の地産地消を叶える「木材産直流通システム」を有し、国産材を100%使用。そして壁には珪藻土、和紙、和室には無染土イ草の畳を使用して呼吸するする家は健康にもやさしい。 香りのよい無垢材と自然素材に包まれた健康で心地よい暮らしを提案する「木の家」リノベーションが弊社の特徴のひとつです。

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