家は、単なる雨露をしのぐ箱ではありません。それは、幾世代にもわたる家族の記憶を宿し、日々の営みを刻み続ける「時間の器」です。 昭和50年代に建てられたこの母屋も、当初はお施主様により「解体」が検討されていました。ご夫婦2人の暮らしに合わせ、住み慣れた別のハウスメーカーの家をリフォームする計画だったのです。 しかし、現地調査に訪れたリフォーム担当者は、母屋の持つ力強い構造美と歴史の深さに確かな価値を見出しました。そして、解体ではなく、愛着ある建物を現代の性能で再生させる「大規模リノベーション」を提案。ここから、「紡ぐの家」プロジェクトが始まりました。 創業から100年以上、材木店として木と向き合い続けてきた私たちは、この母屋の記憶を継承することを決意しました。既存の柱や梁、愛着のある建具など、住まいの「記憶」となる要素はデザインとして大切に残しながら、当時の家が抱えていた「冬の寒さ、夏の酷暑」という構造的な課題に真っ向から挑みました。 躯体の外側を高性能な断熱施工によって完全に包み込むことで、住まいの性能を引き上げています。改修後の母屋は、リビングから廊下、浴室に至るまで、全館が均質な温度で守られた、静寂で柔らかな温もりに満ちた空間へと蘇りました。 家族の健康を守る「安全の温もり」をエネルギー浪費を抑える「生活の優しさ」でもあります。 「紡ぐの家」は、解体の運命にあった一軒の家を、過去という縦糸に、快適性と省エネという現代の横糸を織り込み、次世代へと住み継ぐための新しい価値の器として再生させました。私たちは、これからも地域と住まいの記憶を未来へと美しくつないでいきます。
1階平面図
家は、単なる雨露をしのぐ箱ではありません。それは、幾世代にもわたる家族の記憶を宿し、日々の営みを刻み続ける「時間の器」です。
昭和50年代に建てられたこの母屋も、当初はお施主様により「解体」が検討されていました。ご夫婦2人の暮らしに合わせ、住み慣れた別のハウスメーカーの家をリフォームする計画だったのです。
しかし、現地調査に訪れたリフォーム担当者は、母屋の持つ力強い構造美と歴史の深さに確かな価値を見出しました。そして、解体ではなく、愛着ある建物を現代の性能で再生させる「大規模リノベーション」を提案。ここから、「紡ぐの家」プロジェクトが始まりました。
創業から100年以上、材木店として木と向き合い続けてきた私たちは、この母屋の記憶を継承することを決意しました。既存の柱や梁、愛着のある建具など、住まいの「記憶」となる要素はデザインとして大切に残しながら、当時の家が抱えていた「冬の寒さ、夏の酷暑」という構造的な課題に真っ向から挑みました。
躯体の外側を高性能な断熱施工によって完全に包み込むことで、住まいの性能を引き上げています。改修後の母屋は、リビングから廊下、浴室に至るまで、全館が均質な温度で守られた、静寂で柔らかな温もりに満ちた空間へと蘇りました。
家族の健康を守る「安全の温もり」をエネルギー浪費を抑える「生活の優しさ」でもあります。
「紡ぐの家」は、解体の運命にあった一軒の家を、過去という縦糸に、快適性と省エネという現代の横糸を織り込み、次世代へと住み継ぐための新しい価値の器として再生させました。私たちは、これからも地域と住まいの記憶を未来へと美しくつないでいきます。