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二間続きの和室がある家 ~性能向上が実現した和の住まい~

2025年度 性能向上リノベデザインアワード 特別賞受賞
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Process
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  • 構造木造在来2階建て
  • エリア関西
  • 既存築年 1983年
  • 改修竣工年月2025年8月
  • 敷地面積 198.34㎡
  • 延床面積 139.80㎡
  • 金額 2,000万円~2,500万円

断熱

等級
5
省エネ地域区分
7地域
UA値
改修前 2.63w/㎡・K
改修後 0.58w/㎡・K
(改修前の4.50倍に向上)
エネルギー消費性能(太陽光発電なしの削減率)
BEI= 0.74 (削減率 26% )

耐震

上部構造評点
改修前 0.13
改修後 1.23

 「紀州材」で有名な林産県である和歌山県の田辺市に建つ築42年の和風住宅は、当時30歳になったばかりの大工さんの自邸として建てられました。「若かったから、特別なものは使っていない」と仰いましたが、細やかな仕事と材料の良さは当時の木造建築の技術の素晴らしさを映し出しています。半世紀以上に亘り職人を続けたご主人は、「台風の事ばかり考えて、地震の事は考えていなかった。屋根は軽いものに葺き替えるように。」とご家族に言い残しました。
 改修工事に関しての希望は、①屋根を軽くすること、②耐震性・断熱性を上げること、③水廻りの設備を交換すること、④二間続きの和室を使いやすい形で残すことでした。プラン決定のポイントとしては、?二間続きの和室が家族の集う場所になること、?仏間とキッチンが隣接していること、?屋内に洗濯スペースが設けられていることでした。
 屋根は、土葺日本瓦の屋根からスーパーガルテクトに葺き替える計画を提案、㎡当たりの屋根の荷重は1/10になりました。
 耐震性は、当該地が比較的地盤の強い地域であったことや鉄筋の入っているコンクリート布基礎であったから、1階と2階の評点のばらつきを減らし、上下階の構造区画に配慮して耐力壁を追加しました。
 断熱性は、畳敷きの床はスタイロ90㎜ とフェノバボード45㎜の2重断熱の上に紀州材の杉板28㎜を張りました。下屋と大屋根の天井には、下地に補強材を入れて高性能グラスウール20K155㎜を二重張り、土壁には45㎜のフェノバボードを施工。二間続きと縁側の壁からの熱損失を補うため、その他の断熱材のボリュームが大きくなりました。開口部は以前に内窓が設置されており、今回の改修では新たな窓は樹脂窓に、それ以外は小窓を含めて全て内窓を施工しました。
 改修後は、これまで以上に家族が集まり、寒さ・暑さに制限されない快適な住まいになったと喜ばれています。
 

After リノベーション後

欄間や床の間、仏間などはそのままの形で和の空間を残しながら、家族が集まりやすい二間続きに変更。
キッチンはダイニングや仏間に隣接。日当たりの良い南側には寝室を配置。トイレや浴室等の動線にも配慮。
かつての子供部屋は、杉の香りに癒されるフリースペースに。宅内の床板は全て28㎜の紀州材の杉板。
大工のお父さんが書いた番付けが残る柱や梁が、家族の目に留まる。

Before リノベーション前

築42年、当時多く建てられていた入母屋屋根の和風住宅。
普段使いが出来なかった二間続きの和室。
家族が集まる限られたスペースのダイニングキッチン。
段差のあるタイル仕上げの寒い浴室。
荷物置き場として残された2階の子供部屋。
断熱材が無く、天井は風が通る構造。

Process リノベーション施工中

昭和58年上棟時に撮影された写真。
瓦解体後の屋根土は吸上車で吸い取る。
水廻りにべた基礎を施工。
面材耐力壁は愛知県築地震災害軽減システム研究協議会の工法を採用。
床の断熱はスタイロフォーム90㎜とフェノバボード45㎜の二重断熱。
天井は高性能グラスウール20K155㎜の2重張り、壁はフェノバボード45㎜を施工。

Point 技術的なポイント

・断熱性能
床:押出法ポリスチレンフォーム断熱材3種bA 90mm 高性能フェノールフォーム断熱材 45㎜
壁:高性能フェノールフォーム断熱材 45mm
天井:高性能グラスウール20K 155mm 155mm
窓:APW330(YKK AP)、マドリモ内窓プラマードU
・耐震性能
基礎:既存布基礎の一部にスラブコンクリート補強
壁:面材耐力壁・筋交い追加および柱頭・柱脚部金物補強
屋根:土葺瓦屋根から遮熱性ポリエステル樹脂塗装超高耐久ガルバに変更

Plan 間取り

Before リノベーション前

After リノベーション後

Company 企業紹介

JUNE建築設計室

保有資格
  • 既存住宅状況調査技術者
  • 住宅医
  • 耐震技術認定者
  • 改修版 自立循環型住宅への設計ガイドライン講習受講者
  • 一級建築士

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