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昭和をつなぐ土壁再生の小さな家

2024年度 性能向上リノベデザインアワード 選考委員賞受賞
After
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Before
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Process
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  • 構造木造軸組み工法2階建
  • エリア中部
  • 既存築年 1963年
  • 改修竣工年月2024年
  • 敷地面積122.10㎡
  • 延床面積67.04㎡
  • 金額 2,600万円

断熱

等級
6
省エネ地域区分
6地域
UA値
改修前 3.33w/㎡・K
改修後 0.37w/㎡・K
(改修前の9.00倍に向上)

耐震

上部構造評点
改修前 0.13
改修後 1.85

●狭小間口の敷地で暮らし方・経年美化・性能を向上
●築61年の空き家だった親族の家を譲り受け思い出を残しつつ耐震評点1.85と断熱Ua値0.37(等級6)を実現。全館空調で快適に過ごせるようフルスケルトンでリノベをしました。
●南側平屋を減築しアプローチと共に緑化駐車場を作り、道路側の洋間はコミュニティーの空間、増築した奥にはLDKを配置しプライベートの庭を計画。裏庭へは玄関通路から出入りできるようにしました。
●正面は東へ39度向いており南側には12m高さのビルがあったので、2階の西へ新しく開口をつくり10時ころから16時ころまで日が入るようにしました。
●沈下で一部基礎が下がっていた所は解体して骨組みになった時にジャッキで上げ土台を水平にしました。壁の傾斜も緩和され外周部の構造用合板や仕上げの板張が張りやすくなりました。
●耐震性は無筋の布基礎へ逆ベタ基礎を添え増築部分と一緒に施工。外壁、2階床、屋根は全て構造用合板で剛性を確保。
●既存の土壁は残し出来る限り真壁構造漆喰仕上げで昭和の趣とするため外張断熱+充填とし、気密性を確保するため屋根と壁をネオマフォームでくるみ一体化。また床にはネオマ45mmGW90mmを施工し体感温度が冷たくならないようにしました。
●劣化対策として結露計算やメンテナンスのための点検口も必須。
●退職後の生活は昼間も家にいる事が多いため太陽光で給湯も昼間沸かしCO2排出の削減を目指します

After リノベーション後

増築したLDKの先には緑の視界が広がり明るい部屋になりました。庭を見ながらのキッチンはお料理が楽しくなります。
建具をやめ玄関と洋間を一体に。梁を補強し壁を撤去したお陰で部屋を有効活用。スケルトンの階段からは2階の陽が差し込み気持ちの良い空間になりました。
階段は登りやすいように1段の高さを203mmに変え、回り踏板の分割も3枚で基準法に適合させました。
台所を玄関通路にチェンジし裏庭へ。寒さ対策に床へは断熱材を敷き詰めています。叔母が使っていた椅子を置き来客は靴を履いたままお話ができます
2階和室は建具も再利用し畳を入れ替え昭和の雰囲気でとても落ち着きます
まちづくりの景観を意識し減築した空間へ小庭のアプローチと緑化駐車場を施工。外観は経年美化を見据え杉板張り

Before リノベーション前

下水道の引込みに合わせて2000年に増築した納戸と水廻り
お勝手口から裏庭へ足元の柱は腐朽していた
3畳間から台所をみる。廊下側の建具は外して暮らしていた
回り階段が4つ割りの踏板で危険でした
2階和室の目透かし天井は雨漏りも無くきれいだった。床は南東へ傾斜していた
2000年のリフォームで張り替えた金属サイディング。水切り部で錆がでていた。

Process リノベーション施工中

屋根瓦を降ろし手作業の解体。土壁残しのフルスケルトン
既存の無筋布基礎へ逆ベタ基礎を添わせ後施工アンカーとHD金物を設置
構造計算された補強梁を入れ2階床へ24mm構造用合板を打付け水平補強をした
外壁の外張断熱材。既存と増築部分すべて同じ仕様です
土壁が無かったところは木小舞を打ち土を両面から塗った。告示の防火構造とする
漆喰を塗るために貫が露出していた部分へ自然素材の繋ぎ材を入れ下塗りを平らに施工

Point 技術的なポイント

ベタ基礎を添わせ全体補強をした。アンカーボルトや金物を全てに取付し引抜力に対応した。
沈下により大きく傾斜していた建物を戻し、ゆがみが減少したところへ耐力壁・水平剛性の補強をした。
屋根と壁の断熱材の

Plan 間取り

Before リノベーション前

After リノベーション後

Company 企業紹介

『みらつぐの会』住設計室

保有資格
  • 既存住宅状況調査技術者
  • 住宅医
  • 耐震技術認定者
  • 改修版 自立循環型住宅への設計ガイドライン講習受講者
  • 二級建築士