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谷地ひな市通り 雛の館の決断

2023年度 性能向上リノベデザインアワード 特別受賞
After
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Before
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Process
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  • 構造木造在来軸組平屋建て
  • エリア東北
  • 既存築年 1856年 (築168年)
  • 改修竣工年月2022年
  • 敷地面積2527.41㎡
  • 延床面積252.68㎡
  • 金額 4,900万円

断熱

等級
3
省エネ地域区分
3地域
UA値
改修後 0.66w/㎡・K

【改修方針・施主様ご要望】
 その家が建てられたのは、ペリー来航から3年後の安政三年。西暦でいえば1856年のこと。
 築166年にもなる古民家の改修は、当社としては初めての経験。地元のひな祭りで享保雛を毎年一般公開する由緒正しい家とあってはプレッシャーもひとしお。
「玄関入ってすぐ、小屋組み・野地板あらわしの空間はそのままが良い。銅板葺きの屋根も部分張り替えのみで。当時の貴重な細工が多く残る和室もそのままにしてほしい。」などの施主様ご要望により、フルスケルトンによる「まるごと断熱」ではなく「ゾーン断熱

After リノベーション後

銅板葺きの屋根は部分改修のみ。外壁は無塗装の杉板張り。今後の経年変化も楽しみ。
家族用玄関。すっきり上品な印象に仕上げた。まるで旅館みたいとご家族から高評価。
三和土からDK側を見る。三和土・ホール部分は天井断熱・屋根断熱ができないため半分屋外。正面に見える煤のついた壁はご要望によりそのまま残した。
DK。製作建具はガラス入り格子戸と、ガラスなしで通風可能な縦格子戸の二重構造。夏場のエアコン冷房が大の苦手という奥様に配慮し、古民家ならではの「通風で涼を取る」考えをあえて残した。
リビングから庭園を見る。昔の広縁部分を一体化し、広々としたリビングに改修した。漆喰のように見える白い壁はAEP塗装仕上げとし、これからのメンテナンス性を重視した。
建物北東側より。窓サッシはすべて入れ替え、廊下には床断熱も施した。ご要望により天井断熱は施工せず、既存の野地板あらわしのままとした。それでも改修後は床板や戸からのすきま風がなくなり、大変喜ばれた。

Before リノベーション前

外観写真。
安政三年の建築を示す棟木銘(棟札)。
家族用玄関。
土間から洋室(1)側を見た様子。
洋室(1)から台所を見た様子。
建物北東側より廊下を見た様子。障子の奥には和室。

Process リノベーション施工中

洋室(1)から台所を見た様子。
台所から洋室(1)を見た様子。
入れ替えした窓サッシ。
大引間・根太間、合計140mmの床断熱。
DK。ふだん誰もいない部屋もあるため、割り切って居室と居室の間の間仕切りにもあえて断熱施工。各室冷暖房とした。
三和土・ホールに面した洋室(1)と外壁。外壁まわりはグラスウール充填のうえ防湿気密シート張り。居室と非断熱空間との間にもグラスウール充填。各室冷暖房の効率を上げる。

Plan 間取り

東側の和室はそのまま残しつつ、今どきのリビングやDK空間を生み出していきました。
小屋組み・野地板あらわしの広い土間空間は残したうえで、ゾーン断熱を施して各室ごとに断熱区画を形成しました。壁充填断熱・窓サッシ交換、天井断熱、床断熱の範囲がまちまちとなっています。
断熱・気密ラインを確保することはできませんが、ご希望に沿いつつやれるだけの断熱工事をしている形です。

Before リノベーション前

After リノベーション後

Company 企業紹介

有限会社白田工務店

山形県村山エリアで新築とリフォーム・リノベーションに取り組んでいます。お住まいの「不満」と「不安」を解決するため、「断熱改修」と「耐震改修」の両面でお役に立ってまいります!